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【麻薬の処分】訪問看護やっててこれ悩む!!の巻 【薬剤管理編】

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みなさま、こんにちは!
めどぷら開発スタッフ、訪問看護師の保坂です。

私は在宅医療に携わるようになって3年目、病院と在宅でのルールの違いや工夫方法に迷ったり感動したりと色々ありました。

そこで、ここでは当事業所が経験したことを踏まえ、実際どうすることがいいのか調査したことをお伝えできればと考えています。

“訪問看護やっててこれ悩む!!の巻” として、シリーズ化していきたいと思います!

今回は薬剤の中でも薬剤管理、「麻薬の取り扱い編」!!

麻薬の取り扱い

緩和ケアや非がん利用者においても、疼痛コントロールにオピオイド鎮痛薬を積極的に使用するケースは多いと思います。

当事業所でも、多くのがん末期利用者さまの在宅における看取りに関わらせていただきました。

PCAポンプやCADD-レガシーポンプなどの機器を使用して薬液でのオピオイド管理、ナルサスやオキシコンチンなどの内服オピオイドでの管理など様々なオピオイド鎮痛薬の使用がある中、ご利用者さまが最期の時間を迎えることにより、自宅やポンプ内に残ってしまったオピオイドをどうすればいいのか迷ったことはないでしょうか。

オピオイドの処分は?

事業所によってはすべて処方薬局へ返却、もしくは医師へ返却など規定を設けているステーションもあるかもしれません。

当事業所においても、病院勤務が長かったスタッフも多いこともあり、麻薬の管理については空アンプルを破棄するだけでもどうしたらいいものかと悩んだケースがあります。

病院での管理は、麻薬管理者が『薬剤部の管理責任者』にあることもあり、出納管理も徹底され、空アンプルから残薬まですべて薬剤部へ返却されていたと思います。

一度モルヒネの空アンプルが1つ紛失していることに気が付き、病棟看護師総出でゴミ箱や病棟中を探し回ったことを思い出します。

そういった経験、皆さんもありませんか?

では、在宅分野ではどうなのでしょう。

実際、オピオイド鎮痛薬(以下、医療用麻薬)については、昭和28年に制定された『麻薬及び向精神薬取締法』で厳しく管理されています。

麻薬及び向精神薬取締法

<在宅での管理・破棄方法>

  • 服薬アドヒアランスの確認
  • 医療用麻薬は麻薬小売業者の資格を持った薬局しか払い出しできない
  • 家族に小児や認知機能低下の顕著な高齢者、ペットが同居している場合には誤使用防止のため手の届かないところで管理してもらうよう説明が必要
  • 残薬が生じた場合には、原則処方された医療機関もしくは薬局へ返却する
  • 医師から直接処方を受けた場合は、処方した医師への返却が望ましい(返却場所が変わると、管理者が異なり、都道府県へ別の手続きが必要となる)
  • 紛失した場合、在宅では所有権が患者本人にあるため、麻薬に関する事故届の提出は不要
    引用:(厚生労働省 麻薬および向精神薬取締法「在宅」より)
               照林社 がん疼痛治療薬まるわかりBOOKよりつまり、医療用麻薬の管理は、ご利用者さまの家族か処方した医師の所属する医療機関、もしくは薬剤師のみが管理できるため、それ以外の医療者や介護福祉にかかわる人が回収した場合はただちに処方した薬局もしくは医師へ返却する必要があるということですね。看取りの際に、物品を引き上げたあと、医療用麻薬が残っている場合はすぐに処方された先に返却するようにしましょう。在宅時に処方される際の処方箋には『医療用麻薬の残量記載』の欄はありません。
    ですが、使用量の確認を行う必要があるため、最終携わった看護師は医療用麻薬の残量と返却先には責任を持つ必要があります。

さいごに

今回、さまざまな文献を調査しましたが、『空アンプルの破棄方法』『PCAやポンプに残った薬剤の破棄方法』を明確に記載したものはありませんでした。

返却先の薬局によっては、内容物はご利用者さまの自宅での破棄を勧められたり、医療機関に残量を残したまま返却を指示されたりとさまざまなのが現状です。

ただし、間違いない事実は『医療用麻薬の管理が可能なのは、資格を持った機関のみ』ということですので、連携する薬局や主治医と密に連携をとり、適切な管理方法がとれるようにしておくことが重要ですね。

 

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企画・執筆: 保坂恵里奈

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執筆者

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保坂恵里奈

訪問看護ステーション月 訪問看護師
看護師歴: 19年
保有資格: 救急看護認定看護師、日本DMAT・DMORT隊員、国際緊急援助隊医療チーム所属、ICLSインストラクター

訪問看護ステーション月 訪問看護師
看護師歴: 19年
保有資格: 救急看護認定看護師、日本DMAT・DMORT隊員、国際緊急援助隊医療チーム所属、ICLSインストラクター

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